標高4600mの洗礼!ラグーナ69登山は絶景か、それとも地獄か?
「南米のアルプス」なんてオシャレな異名を持つ、ペルーの街・ワラス。アンデス山脈に抱かれたこの街は、登山愛好家なら1ヶ月は居着いちゃうほどのトレッキング天国なんだ。
でもね、最初にはっきり言っておくよ。俺は「登山が大嫌い」だ。
疲れるし、足場は悪いし、暑いし、転んで怪我するし、汚れるし、頂上は寒いし、おまけに雨が降ったら最悪。そんなヘタレ根性の塊な俺が、なぜか「日帰りで気軽に行ける」という甘い言葉に誘われて、標高4600mにあるラグーナ69を目指してしまったんだ。
先に結論を言うね。ツアーに参加した感想は二言だけ。
「死ぬほど辛かった」そして「湖は確かに青かった」。
以上!……で終わらせたいくらい過酷だった、あの地獄の1日を振り返るよ。
高山病の恐怖!スタート地点ですでに標高3900mの衝撃
5月18日、朝5時。気合を入れて起きたつもりが、アラームを「夕方5時」に設定ミスするという幸先の悪さ。自力で目覚めた自分を褒めたいけれど、これから向かうのは酸素の薄い未知の世界だ。
宿のスタッフに勧められたツアー代金は30ソル。格安だと思って飛びついたけれど、これが悲劇の始まりだった。
登山口に着く前にバスで立ち寄った美しい湖。素晴らしい景色も見れたからここで引き返す判断をするべきであった。
送迎バスを降りた瞬間、そこはすでに標高3900m。この時点で体調は絶不調だ。高度順応ができていない。
- お腹にガスが溜まってパンパンに張る
- 喉が乾燥して激しく咳き込む
- 頭を締め付けるような鋭い痛み(高山病の初期症状)
- 意識が少しボーッとする
ここから目的地までは片道約3時間。標高差にしてさらに700mを登らなきゃいけない。「標高4600m」なんて、もはやアヤワスカで見えるような異次元の世界だよ。
絶景よりも足元の「ブツ」に集中せざるを得ない過酷な道のり
9時40分、トレッキング開始。
一歩進むだけで心臓が爆発しそうになる。空気が薄すぎて、肺が酸素を求めて悲鳴を上げているのがわかる。
周りを見れば、雪化粧した山々や美しい滝、川が流れる大自然が広がっているけれど、そんなの愛でる余裕なんて1ミリもない。
「景色を見れば疲れを忘れる」なんて嘘だ。景色を見て歩いたら、道に転がっている家畜の糞(うんこ)を確実に踏んづけるか、岩に躓いて転倒するだけだ。 俺の視界にあるのは、常に茶色い地面と「トラップ(糞)」のみだった。
精神崩壊寸前!屈辱の「うんこ掴み」と流血のトラブル
砂利を踏みしめる音、激しい動悸、喘ぎ声のような呼吸音……。自分が発するすべての音が不快に聞こえてくる。
同じツアーのメンバーにどんどん追い抜かれ、気づけば俺がドベ(最後尾)。あまりの辛さに道を間違え、崖をよじ登って正規ルートに戻ろうとしたその時、事件は起きた。
「ぐにゃり」
岩を掴んだはずの俺の左手には、フレッシュな「うんこ」が握られていた。最悪だ。さらに右手からはなぜか流血している。入場料10ソルも払っているのに、道は全く整備されていないし、至る所にトラップが仕掛けられている。
「クソ、クソ……」と呪詛のように呟きながら歩き続けていると、先行していたトレッカーたちが戻ってきた。「あと少しだよ!」「あと5分だ!」という励ましに騙され(実際はもっとかかった)、最後の坂を登りきった。
ついに到達!標高4600mの青き秘境「ラグーナ69」
13時20分、ようやくラグーナ69に到着。 そこには、吸い込まれるようなコバルトブルーの湖があった。
「心が洗い流される……」なんて感傷に浸れるほど、俺の体力は残っていなかった。疲労で視界がかすみ、景色がよく見えない。達成感よりも「なぜ俺はこんな過酷なことをしているんだ」という後悔が圧倒的に勝っていた。
結局、湖畔で過ごした時間はわずか30分。再びあの「泥とうんこロード」を戻らなきゃいけない絶望感とともに、下山を開始した。
下山は雨と手の痺れとの戦い。這うようにしてバスへ
下りは酸素消費が少ない分、呼吸は楽だけど、今度は膝とバランス感覚が限界を迎えていた。
何度も足を滑らせ、足首をひねり、合計3回は盛大に転んだ。見かねたブラジル人カップルが「コカの葉」を分けてくれたのが唯一の救いだった。
追い打ちをかけるように雨が降り出し、辺りはぬかるんだ泥沼に。右手が妙に冷たく、痺れてきた。不安に駆られながら、16時半頃、ボロボロの状態でようやくバスに辿り着いた。
【まとめ】ラグーナ69登山を検討している人へ
もしあなたが「軽い気持ちで」このツアーに参加しようとしているなら、以下の点に注意してほしい。
- 高山病対策は必須: コカ茶や薬を用意し、ワラスで数日体を慣らすこと。
- 足元の装備: 泥とうんこだらけなので、履き慣れたトレッキングシューズは絶対。
- メンタル: 標高4600mは想像以上に空気が薄い。
- 雨具: 山の天気は変わりやすい。体温を奪われない対策を。
あんなに辛い思いをしたけれど、いつかこの「生傷だらけの経験」を笑って話せる日が来る……かもしれない。でも、しばらく山登りはお腹いっぱいかな。
ラグーナ69(Laguna 69)の概要
ペルーのワスカラン国立公園内に位置する標高約4,600mの氷河湖。ワラスからの日帰りツアーが一般的で、往復約6〜7時間のタフなトレッキングが必要ですが、アンデス山脈の絶景と鮮やかなブルーの湖面が見られるため、世界中のハイカーを魅了しています。


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